今までの人生で求めてきたこと

「それは愛だと思います」 

 私が今までの人生で求めてきた事は、愛だと思います。小学生の頃に両親が家庭内別居状態になり、母は毎晩飲み歩くようになり、父は部屋に引きこもり、時々、母に暴力をふるう時があり、普通の家庭ではありませんでした。

 私が中学生の時、母が男の人と一緒に住むために、一番下の妹を連れて出ていきました。しばらくして、父と接触のなかった私たちは、仕方なく母のところへ行く事になりました。私は、いつも、いばっていて、怒鳴ってばかりいる母の男が、嫌で一緒に暮らしていることが、苦痛で仕方ありませんでした。

 小学生、中学生と、アトピーで顔が真っ赤でした。学校では女の子の前では明るくふるまってたのですが、男の子には気持ちが悪いと差別され、とても胸が痛かったです。家に帰っても、母の男が居るので、どこにいても、心が緊張している状態で、ホッとできる場所がなく、誰にも相談できず、とてもつらかったです。

 つらい思いをどうしていいかわからなかった私は、淋しさをうめるために食べ続けました。いつも何か口にしていないと不安で、特に嫌な事があった時は、お腹が痛くなるまで、泣きながら食べ続けていた事もありました。今でも、その癖は変わっていません。

 家にいるのが嫌だったので、高校を卒業したら必死でお金を貯めて家を出ました。私はずっと母の事を許すことができず、家を出たら母に対する思いが変わると思ったのですが、家を出たら、余計にいろんなことが思い出され、憎くて、とても苦しかったので、カウンセリングに通う事にしました。何ヶ月か通っている中で、母の事本当は憎んでなくもっと自分に目を向けてほしかっただけなんだと気づいた時があり、とてもホッとして涙が出たことがありました。

 その時は、アトピーがひいたほど心に影響がありました。私はずっと母の愛がほしかった事に気付いたのです。アトピーのために体に優しい料理を作ってくれたり、本で、アトピーのことを調べてくれたり、ほんの少しの事でいいから心から何かをしてほしかったのです。

 私には姉と妹がいます。姉と妹も愛情不足だったためか、姉は、アルコール依存症で、いつも酔っぱらっています。かなり前からなので、体もボロボロになっていると思います。妹は、時々、悩みすぎると、アルコールを飲んで暴れて、母が分かってくれなかった事など、普段言えない事を泣きながらいうことがあります。

 私は、昔から暖かい普通の家庭に憧れていました。きっと姉と妹もそうだと思います。2人とも、お酒を飲んで淋しさをうめているだけで、どこかで愛情を求めているんじゃないかと思います。

 みんな一人一人の心の中に愛がいっぱいだったら、どんなに幸せだろうと思います。もしそうだったら、自分を傷つける事もないし、周りを傷つける事なんて絶対しないと思います。いつか、本当に自分の事を愛せるようになって、愛がいっぱいの毎日を送れるようになったら幸せです。家族を含めて、そうなれたらいいです。

 

なぜ水輪ワーキングスタディーを志したのか

「自分の心を変えたかった」

 ワークスタデイに応募したのは自分の心を変えたかったためと自分の心をじっくり見つめてみたかったからです。過去に執着しすぎる所、マイナス思考な所、自分を責めてばかりいる所など変えたいと強く思っていました。それから心を静かにして落ちついて生活する事も学びたいです。今までの私は焦りと不安な気持ちばかりを抱えながら生きてきたのでこれからはゆったりした心で落ちついて生きていきたいと思います。

 一つの事を最後までやり遂げるという忍耐力も私にとってはとても大きな課題です。27才にもなるのに、1つの仕事を長く続けた事がないのです。春にはアトピーが必ず悪化するので行かなくなるのが多いのですが、その他には職場での人間関係に疲れてしまったり、仕事が覚えられなくて辞めてしまった事もありました。

 昔から友達にも自分の本当の気持ちを言えず、どこかで人との距離をおいている感じでした。自分をさらけだす事ができず、誰かと長い時間一緒にいると気をつかいすぎて疲れてしまう所がありました。これからは、心をオープンにして人とつき合っていきたいので、集団生活の中で人間関係も学んでいきたいです。ワークスタデイで自分の心をじっくり見つめて、自分の心を成長させ、水輪での生活をきっかけに前向きに生きていけるようになれたらうれしいです。

 

2004.12.01

埼玉県/20代/女性

 

 

 

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