2003年水輪通信44号より          

日々の生活と仕事を通して

 
〜水輪ワーク&スタディに参加して〜

☆7月1日現在、早穂理庵で総勢9名が日々自己を見つめ、自己を成長させていく気づきの生活をしています。

4月から専属スタッフになった山下さんの紹介を兼ねて、毎日書いている日記からその一端を掲載させていただきます。

 

●山下 薫(水輪スタッフ)

京都大学総合人間学部人間学科卒。

環境NGO活動などを通して、環境問題の本質的な解決のためには一人一人の価値観・生き方が変化する必要を痛感。座禅・多様な瞑想を取り入れたワークショップに関心を持ち、水輪に出会う。

4月1日

 昨日、みどり先生からみどり先生自身の使命について、「人類の意識の進化(深化?)」ということを伺って、使命の自覚ということの凄さ、強烈さを感じました。そして、それはその時の自分には言葉としても明らかになっていないことに気がつきました。そこで、僕も使命を自覚して日々を生きたいと思いました。僕の使命は「自分自身悟りへの道を生きると同時に、生きとし生けるものの悟りへの道を最大限サポートすること」です。

 悟りとは、エゴ・執着からの解脱とともに、常に愛とともにあることだと思っています。すばらしい気づきをいただくことができました。

4月26日

 今にいるときといないときの違いを実感します。すぐに何かに反応して自分の物語の中に入る自分に気がつきました。呼吸と感覚は、今この瞬間のものなので、今にいることのできる、本当に不思議な友達です。仕事を早くすべき時でも焦らず、平静な心で今にいてやる方が結果的に仕事も早くできるようです。

4月29日

 初めて研先生と厨房の仕事をさせてもらいました。この水輪の仕事全体の基本に流れているものを後ろ姿で見せていただいた感じがしました。集中力と気の入れ方がものすごいと感じました。そして僕自身もそうありたいと思います。いつもの優しく、朗らかな研先生とは、別人だとは思いましたが、セミナーの時の料理のおいしさの秘密を垣間見られた思いがします。

5月5日

 常に今ここに集中して常に変化していることを、あるがままを観ることができれば「しんどいなあ」「きついなあ」「まだ続くのか」とかの嫌悪の気持ちは消滅していくのだなあと感じました。先生方のおっしゃる無限の可能性を垣間見ることができました。また今からさらなる可能性を育んでいきたいと思います。

5月6日

 夜のシェアリングで思ったことは、愛を求めてしまう心から生じる空虚感・むなしさに気づき、愛を分かち合っていくことから生じる喜び、安らぎを実感することは、人の生き方を大きく変えるのだと感じました。私自身やはりこのプロセスの最中なのでこの変化を感じます。このプロセスを水輪で出会う人たちと歩んでいきたいと思います。

 

5月14日

 今日は対座でした。昨日の自分とは明らかに心の状態が違うのを感じました。自分の方が集中できている(だろう)という安心感と優越感の心がありました。また、昨日の座禅の緊張感というのは、みどり先生からの自分への評価を下げたくないという執着の心からきていることにも気づきました。このような自分へのはかない執着は気づいたときに毎回手放して、なくしていきたいと思います。

5月15日

今日、みどり先生から、リーダーシップを取るようにはっきり言われました。ありがたいことです。全体のこと、他のメンバーのことに気を配りながら、互いの成長、水輪にこられる方々の成長への方向に流れを作っていく仕事だと思います。もちろん自分の成長と同時にあるこの仕事を、先生方、スタッフの方に学びながら責任を果たしていきたいと思います。一瞬一瞬が勝負だと思います。

5月16日

 意志、決意のエネルギーの強さを感じます。みどり先生から調べものの仕事を頂き、ただ急いでやるときと、夜の30分でなんとしてもやるんだという決意を持ったときは、仕事のでき方が全く違いました。あらゆる手段を工夫することができました。

 座禅でも、息をただ数えている時と、息を何としても数えるぞという意志を持つと数えられる場合が多いです。

この意志と決意のエネルギーを必要に応じて使えるように毎日訓練していき、正しく使えるようになりたいと思います。

5月21日

 実習生が「帰りたい」と言ったことに対しての先生方の言葉とあり方の応じ方は、本当に良いものを見せていただいたと思います。力づけと勇気づけとその苦悩の向こう側にある実感を言葉とあり方を通して導く応じ方は僕にはまだできないことですが、僕も早くそのような関わりをしたいと思います。大切なタイミングを今日もみどり先生はしっかり押さえておられるのも良い後ろ姿を見せていただいたと思います。ぼくもより今にいることを通して直観力を開き、タイミングと気づきに注意を向けて、もう少し積極的に関わりを持ちたいと思いました。

6月23日

 自分の心はおもしろいと感じました。土木作業をしていて、息が上がって体が動かなくなるような状態な時は、ピラミッドの奴隷の人はつらかっただろうなというような想いがでてきたり、息が戻って全体が見えるときはここに来て、くつろいで、楽しんでくれるお客様のイメージが出てきてエネルギーが湧いたりしました。重要なことは、自分のやっていることの意味と想いを明確にし、常に本質を意識することだと思いました。意識と体との関係をもう少し見つめたいです。

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