水輪通信58号より          

日々の生活と仕事の実践を通し
気づき、学び、真の実力をつける
ワーキングスタディーで学んだこと

 

現在水輪では、ワーキングスタディー実習生2名、アシスタントスタッフ1名、研修スタッフ1名、専従スタッフ7名が日常生活と仕事を通して、それぞれの課題に向かい、切磋琢磨して気づきと学びの日々を送っています。各人が1日をふり返り書くワークシートから三人の気づきをご紹介させて頂きます。

● Tさん(30代/ワーキングスタディー実習生・東京都出身)

3月28日 「水を止める時の手のスピードを知った」 今日の会議を聞かせて頂いた中で、印象に残ったのは深める所を究極に深めると、そこからありとあらゆるものがあふれでてくるという言葉だ。求道者のように、只ひたすら己の色を透明にしていくような者にあこがれる。自分はそれからなんと遠い存在なのかと打ちひしがれる。物事を究極に深めると、泉の源となって、全てのことに通じると解っているのだけれど、自分は只あこがれているだけで実践に欠く。一人行などできるはずもなく、だから周りの人達の力を借りて、なんとか日々の仕事をこなしている。厨房でみさ子さんが水道から流れている水を止める時の手のスピードを今日知った。このことか…と思った。人の動きを盗む。郷においては郷に従う。節約だ。ここからまずはじめてみるのも求道の取っかかりでは…と思う。

7月15日 「畑の草引きで未知の世界を知る」 大豆の葉っぱ、くきはこんな姿をしていたのかと感動した。植えてもいないじゃがいもが生えていた。これがジャガイモだよと久保さんに教えてもらった。スーパーで陳列されているジャガイモしか知らなかったので、ジャガイモの本当の姿を知った気がして、うれしかった。雑草に埋もれて作物達は育っている。その土地の中にいると自分も育っている様な感覚になる。草引きは地道な作業だが、これは人間本来の基礎を成す営みだと思う。これがなければ作物は育たず、食べられない。草を刈るザクッザクッ、という音、無限にいる虫のカサッカサッという音、近くに遠くに聞こえる鳥の鳴き声、風の音、雨の音、それらの中で作業をしていて、本当に充実した。

● Yさん(30代/調理実習社員研修&ワーキングスタディー・愛知県出身)

7月8日 「意識の持ち方で結果が違う」 窓ふき掃除をしました。普段の窓ふきと全く違います。呼吸に意識を集中することにより肉体的な疲れが半減し、より美しく窓は透き通っています。これは完璧に仕上げるという意識がなせることに気づきました。意識の持ち方でこれだけ結果が違うのは、仕事においてにも同じように感じます。

7月9日 「いのちへの感謝…、静かな心に…」 この一週間は非常に時が早く過ぎていきました。料理はさることながら人間として、そしていのちとは万物すべてにあるものであり、そのものを頂く時のいのちへの感謝、昔では当たり前のこと、そのこともここで研修させて頂き、気付かされる始末です。呼吸を整え、今を意識すること。これほどまでに、静かな心になってゆく自分でした。

● Kさん(30 代/スタッフ・大阪府出身)

7月10日 「実習生の方が家族だったら…」 今日は自分の頭の中にもやがかかったような感覚があるのを自覚した。少しずつ取っていきたい。あと目標をしっかり立ててこなしていこうと思う。在庫管理表の作成、チェックを今週中に行う。坐禅をとにかく毎日しっかりとできるように数息観を行う。物忘れをしないように、とにかく書く。チェックする。自分がバランスをくずす要因、求めることにとらわれ過ぎてしまう。安井さんの指摘にもあったようにもっと目線を広げて、みんなと関われるようになりたい。また、実習生の方が調子を崩す原因の一つに僕が人を労力として見てしまう傾向があることも一因になっていると思う。それは、つめたいと思う。彼らが自分の家族だったら、そういう風に考えられるようになりたい。どうしたら実習生のために一番良いのか。そこからやっていきたい。

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